そんな組織に残っていても未来はない。
今経営に携わっている人はだいたい50歳以上。
彼らの中にはギリギリで滅私奉公を経験したのち、長く居るという理由で昇格した人も多い時代だ。
その経験から「今時の若者は堪え性がない。」などとのたまう。
だが、今の40代以下は滅私奉公が日の目を見ない社会人生活を送っている。
労働力を搾取されっ放しで未来もない。
彼らに「頑張れ!」などと言っても何の解決にもならないし、頑張る気持ちなどさらさらある訳がない。
今の時代、年収が400万を超えた辺りからは、好きな物がある程度は買え、たまの贅沢も叶う。
だが現実の日本の労働者は、年収が400万に満たない人々が半数を超える。
好きな物も買えず、贅沢など以ての外。
そんな生活をこの先も送らざるを得ない社会で、やる気になどなる筈がないのだ。
これはもう、組織の在り方そのもの、人の活用を変えて行くしかないし、それが出来ない組織は、コンビニ店員の人材不足と同じく、組織として成り立たなくなる。
サービスは安ければいいってものではない。商品は安ければいいってものではない。
新しい価値を、付加価値をつけた仕事を、きちんと対価を払って手に入れる、当たり前の社会構造にしていかないと、全てが破綻する。
その為にも、イノベーションを起こす人材を育てて、自由に経済を発展させる仕組み作りに着手する必要がある。
賃金を押さえ込んで組織の利益をギリギリ確保する様なやり方はもう破綻したのだ。
高い付加価値で労働生産性を上げる為に、喜んで働く人材が育つ場を提供する、プロセスを提供するのが、日本を落ち目にした50代以上の責任だろうと思う。
これまでの常識を打ち破る為には、老害がその存在を理解できない「コワーキング」「プロボノ」といった働き方によって、新しい価値を生み出し、協働を楽しむ働き方を提案するのも一つのやり方だろうと思っている。