多くの成功している企業では社会貢献を社訓に取り入れている。
かつて起業家と言うより、創業者と言われる人たちは、他社の社訓を研究し自社の社訓にもこだわった方が多かった。
だが昨今、かの有名な ”Our Credo”も ご存じない方も多い様だ。
”Our Credo"は ジョンソン＆ジョンソン社の 社訓のようなもの。
会社が何に責任を持つか？を4つの順位付けで表している。
１つめは、製品の利用者
２つめは、同社で働く従業員
３つめは、地域社会および世界
４つめは、株主
株主への責任をうたった社訓は多いが、それよりも顧客、従業員、社会を優先してうたっている企業はほとんどない。
そしてさらに素晴らしいのは、建前ではなく、本気で実践している姿であろう。
かつて製品に毒物混入が発見され、それが生産過程ではなく、販売店で故意に混入された可能性も高いと思われたが、そんなことを明らかにするよりも、真っ先にアメリカ中からこの製品を回収したのだ。
原因をはっきりさせ、会社に非が無いことを証明することもできたと思われるが、そんなことよりも被害者を増やさないために、莫大な費用を投入して回収を優先させた。
この行為は危機管理の模範事例ともなっている。
どうしてそんなことが可能になったのか？
彼らは全ての会議スペースに、この”Our Credo"を張り出しており、判断基準に迷ったときは、この”Our Credo"に添っているかどうかで判断している。
建前でうたっているのではなく、判断基準として向き合っているのだ。
そしてその結果が業績にも結び付いている。
昨年(2018年)もフォーチュンが発表する500位までの企業番付では100位に入っているし、過去からの成長率も群を抜いている。
素晴らしい創業理念を飾りにせず、常に向き合う実践こそが強さの根底にある。
誰にでもマネができるというものではないが、少なくとも 会議室に張り出して判断基準にするくらいは、誰にでも今日からでも実践が可能だ。
これは、行動の指針としての効果以外にも、複数の良い効果がある。
長くなるので、それはまた今度。
https://www.jnj.co.jp/our-societal-impact/our-credo
https://next.rikunabi.com/journal/20170419_c/
