あなたは本当に自分の考えで行動していますか?
人間は人として生まれない。
赤ちゃんの頃から、皆さんの現在に至るまで、
両親やご近所、学校の先生・友達、会社の上司・同僚など
さまざまな人からの影響と、その生活によって作り上げられた
習慣によって、考え方や行動パターンが決定される。
そのパターンは潜在意識に刻まれ、いちいち考えなくても
日々の小さな決断や行動に活かされる。
赤ちゃんが立って歩くようになるには
試行錯誤によって獲得された基本動作とコントロールが
潜在意識に記憶され、やっと歩ける様になる。
成長とともに、歩くときにバランスや左右の足の使い方を
いちいち考えなくても身体が勝手に動く様になるのは、
潜在意識によってコントロールされているからである。
人とのコミュニケーションや、日々の小さな課題も
同じように、潜在意識がそのほとんどを解決する。
例えば、初対面の人と会話するときのことを考えてみる。
面接や商談などではなく、知人の紹介などの場合には、
会話する中で、見た目の印象や職業、性格のタイプなどにより
ステレオタイプに分類する。
そうすることで、潜在意識に植え付けられている
自分の知っている人たちのどれかのパターンに分類し、
緊張することなく徐々にリラックスした
会話ができるようになる。
(面接や営業の場合は異なる)
この様な潜在意識の働きは、メリットになる点も多いが、
デメリットになることもあるので、注意すべき点として
意識しておく、覚えておくことが重要となる。
- メリット
“経験“によってエネルギーを使わずに処理できる事象が増える
- デメリット
ステレオタイプに分類することによって
固有の事象、性格、スキルなどが見えなくなる。
(わかった気になる)
これは、ある意味社会的な洗脳によって作り上げられた
潜在意識の働きによるものであり、自由意志とは言い難い。
人間は、自由に考え、判断し、行動しているように見えても、
その実、社会的な洗脳によってそれらを行っている。
自由意志によるものにするために、一番簡単なのは、
“なぜ?”という疑問を持つことである。
どんな事象であっても、だれかのどんな発言であっても、
“なぜ?”と問いかけを発することによって、
顕在意識に考えるきっかけをあたえることにつながり、
発見が生まれ、これまでとは異なるアクションの元となる。
これが、本当の意味での自由意志であろう。
あなたは本当に自分の考えで行動していますか?